耐久性抜群! ターポリン素材で作った防災アクションカード

昨年の1月、石川県の能登地方で大きな地震が起き、9月には水害に見舞われました。被災地だけでなく、石川県や周辺地域は一層災害への意識が高まっています。
今回は、過去に大学のお客様からのご依頼で作成した「防災アクションカード」について、今後の防災へつなげたいという想いも込めて、ご紹介していきます。
保育園の先生向けに作成
防災アクションカードは、金沢市内の保育園・幼稚園に配布しました。
災害発生時に、保育士の先生たちが迅速な判断と行動ができるための支援ツールとして、金沢市立保育所次席会様と北陸学院大学様が共同研究して考案されたものです。
施設の立地場所や部屋の配置などによっても対応が変わるため、取り外し可能なリングで綴り、各園でページをカスタマイズできるような仕様になっています。

緊急時でも適切な行動がすぐできるように
中身には、責任者、正規職員、パート職員などといった対象別のインデックスで分かれており、自分の立場に応じて今何をすべきなのかが分かるよう工夫されています。

また、保育園の外で活動しているとき、早番や遅番で地震が発生したとき、特別な配慮が必要な子どもがいるクラスの場合など、状況に応じて内容が分けられています。

耐久性の高いターポリン素材を使用
今回は、UVプリンターを使ってターポリンに印刷、その後プロッターで断裁・角丸・穴あけ加工に至るまで、全て当社で行いました。
ターポリンとは、ポリエステル製の布を柔らかい合成樹脂フィルムで挟んだ高強度のビニール素材です。よく横断幕や現場シートとして使用されており、屋外に適し、耐久性や防水性に優れています。
紙 | 布 | ターポリン | |
---|---|---|---|
重さ | 軽い | 普通 | 重い |
耐水性 | ✕ | △ | 〇 |
耐油性 | ✕ | △ | 〇 |
防炎 | ✕ | ✕ | 〇 ※防炎加工をした場合 |
通常の印刷物のように紙を使ってしまうと、雨などで濡れただけで破れてしまったり、文字が読めなくなってしまったりする可能性があります。
布の場合でも、材質によっては破れやすいものや燃えやすいものがあります。
ターポリンは、表面がコーティングされているおかげで、紙や布と比較しても耐水性、防炎、耐油、耐薬品性が高いです。引き裂き強度は、なんと布の約10倍あると言われています。
用途に合わせて合成紙という選択肢も
「防炎や耐油性までいらないけど、耐水性や破れに強い素材がいい!」ということであれば、ストーンペーパーやユポといった合成紙を使うこともおすすめです。
ターポリンはどうしても分厚くて重たいので、冊子状にしたときにページ数によってはかさばってしまう傾向があります。
破れたり水をはじいたりしてくれればOKという印刷物に適しています。
ユポ紙
プラスチック(ポリプロピレン)から作られる合成紙。破れにくく、防水性、耐薬品性があり、破れにくい素材です。屋外広告やラベル、タグなど様々な用途に使われています。
ストーンペーパー
石灰石と樹脂から作られる合成紙。耐水性があり、リサイクル可能で環境にやさしい素材です。ユポよりも若干ざらつきがありマットな質感。書籍、ノート、包装材、アートなど、幅広い用途に使用されています。
ポエム
ECFパルプ(無塩素漂白)を100%使用していて、より普通の紙に近い合成紙。耐水性や耐油性に優れているだけでなく、ユポやストーンペーパーに比べると製本加工がしやすいです。抜き加工、ミシン加工、折り加工がしやすいので、耐久性と一般的な紙の良さを兼ね備えています。ハザードマップなど折り加工のあるリーフレットに使用されることがあります。
まとめ
どの地域に住んでいても、地震や台風など、さまざまな被害に遭う可能性はあります。
最悪の事態が起きる前に、市区町村や学校からこうした防災に関するマニュアルのようなものが配布されれば、それがお守りとなり、1人でも救えるきっかけになるのではと考えています。
防災アクションカードのことだけでなく、防災グッズを作ってみたい方や、ターポリン・合成紙についてのご相談等がある方は、遠慮なく当社までお問い合わせください!
こういうツールが1つあるだけでも安心できるね