眼の前にツキノワグマが! ARを使った平面認識技術
スマホを使っていると、よく「AR」という言葉を耳にしますよね。
「AR」とは「Augmented Reality」の略で、日本語では「拡張現実」と訳されます。
現実世界にデジタル情報を重ねて表示する技術のことをいいますが、「スマホのカメラを通して見る映像に、デジタル的な『何か』を重ねて表示する」と考えた方がわかりやすいかもしれません。
スマホを使ったARの種類
一口にARといっても、様々な種類があるのをご存知ですか?
代表的なAR技術には、このようなものがあります。
- 画像認識
- 特定の画像やマーカーを認識し、その上にデジタルコンテンツを表示する技術。二次元コードや専用のマーカーを用いることが一般的です。
- オブジェクト認識
- 実際の物体をカメラで認識し、その物体に関連する情報やコンテンツを表示する技術です。
- 顔認識
- スマホのカメラを使って顔を認識し、顔の特徴に基づいてフィルターやエフェクトを適用する技術です。
- 平面認識
- スマートフォンやタブレットのカメラを使用して現実世界の平面を認識し、その上にデジタル情報を重ねて表示する技術です。
今回は、このうちの平面認識ARを使った事例を紹介します。
平面認識ARの利用シーン
平面認識ARですが、インテリアの世界で活用されることが多い技術です。
スマホのカメラで表示させた実際の居住空間に、実物大の家具や家電をデジタルで表示し、実際に配置したときのサイズ感や雰囲気を確認するという仕組みです。
Amazonなどでも、一部の大型テレビなどを平面認識ARで表示させ、ユーザーに配置イメージを確認させるというサービスを提供しています。
スマホを通してとはいえ、実際の大きさがわかるのであれば、購入前にイメージをしっかりつかめて便利ですよね。
石川県自然環境課様の事例
クライアントである石川県自然環境課様では、毎年、ツキノワグマの獣害啓蒙パンフレットを作成しています。
今回はこのパンフレットに、平面認識ARの技術を取り入れてみました。
パンフレットに印刷された二次元コードから、平面認識AR技術を利用した実物大のツキノワグマを体感してもらおうという試みです。
どうやって体感するの?
体感のためのアクションはとても簡単です。
- パンフレットに掲載された二次元コードをスマホでスキャン
- 「成獣」か「幼獣」を選んでタップ
たったこれだけのアクションで、眼の前に実物大のツキノワグマが出現します!
幼獣と成獣の2種類が用意されていますが、とりわけ成獣の方は「立ち上がって牙を剥く」というアクションが、3Dアニメーションで展開されます。その迫力は、ARであるとわかっていても、思わず身を避けてしまうほど!
実物大の3Dアニメーションで表現することで、文字で「体高約1.8m」などと表記するよりも、圧倒的に分かりやすく、ツキノワグマの大きさを実感できます。
このようなリアルな体験ができるのは、平面認識ARならではです。
その他の展開例
平面認識ARの技術は、他にもいろいろな場面で活用されています。
例えば、Googleが展開しているサービスでは、ベンガルトラやホホジロザメなどのキーワードで検索すると、実物大の動物を表示することができます。
また、キャラクターを3Dアニメにしてイベントで活用することで、さらなる誘客を図ることも可能です。
まとめ
平面認識ARは、私たちの生活を拡張させ、さまざまな場面で役立つ素晴らしい技術です。
みなさんもぜひ一度体感してみてください! きっと、ワクワクドキドキする体験が待っていますよ!
僕もARで登場したいな~