富山県にある「ワタナベ」さんへ、パッド印刷・シルク印刷の見学に行きました!
過去の記事で、当社のUVインクジェット印刷をご紹介しました。
関連記事:印刷会社の施工事例!?
上記の機械では、最大2500×1300mm、厚さ50mmまで印刷できるという優れた特徴があります。等身大パネルや分厚い木製の名札、アクリル製の盾などを印刷する際に活躍しています。
しかし、コップのような曲面や丸いものへの印刷は得意ではありません。
そんなときに利用されるのが、パッド印刷やシルクスクリーン印刷です。
いずれも大量生産に向いており、インクの密着度も高いので耐久性に優れています。
今回は、パッド印刷を使う案件で協力してくださった、「ワタナベ」さんを見学させていただいたときの様子をご紹介します。
※撮影および掲載許可をいただき、公開しています。
お店でよく見かける商品はこうして印刷されている!
ドラッグストア・スーパーでよく見かけるシャンプーボトルや、雑貨屋さんで売っているタンブラーなどのほとんどは、このようなパッド印刷やシルクスクリーン印刷の技術を使って印刷されています。
それぞれの印刷機が実際にどのような動きをしているのか教えていただきました。
スタンプのように転写するパッド印刷
パッド印刷の特徴
- コップやボールペンといった小物へのワンポイント印刷に向いている
- 主に金属やプラスチック素材への印刷に利用される
- シルク印刷に比べて、デコボコした面への印刷が得意で、ある程度細かい図柄を再現できる
- シルク印刷に比べて、インク層が薄いので乾燥が早く短納期で対応可能
- 広い範囲のベタ塗りはムラが出やすく苦手
下の写真は、当社がワタナベさんにお願いした、サッカーボールに印刷する機械です。
ロゴマークをパッド印刷で転写しています。
簡単に流れを説明すると、下記のようなイメージです。
- 真ん中に置かれている版の部分にインクを流し込む
- 余分なインクを掻き出し、版のへこんでいる部分にインクを入り込ませる
- 左にある柔らかいゴム製のパッドを版に押し付け、印刷内容(インク)をパッドへ転移
- 印刷内容(インク)が付いたパッドをサッカーボールにギュッと押し付け、印刷完了!
印刷する商品の形や材質・硬さによって、パッド部分の硬さや圧力を変えて印刷しているそうです。工場内にもいろんな種類のパッドがありました。商品が壊れてしまわないように細かい工夫がされているんですね。
こういった大きなサッカーボールだけでなく、小さいゴルフボールやボールペンへの印刷も、こちらの機械を使っています。
色鮮やかなシルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷の特徴
- 金属、プラスチックだけでなく、紙や布、お皿、ガラスなど幅広い素材に印刷可能
- インク層が厚いので、はっきりとした鮮やかな色彩表現ができる
- 耐候性に優れている
- パッド印刷に比べて、広い面積に印刷できる
- 広い範囲のベタ塗りはムラが出やすく苦手
トートバッグやTシャツを作るワークショップなどで、シルクスクリーンを体験したことがある方もいるのではないでしょうか。
こちらはシルクスクリーン印刷をする様子です。
機械で印刷した後、オペレーターの方が1枚1枚仕上がりを確認しながら進めていました。
次はシルクスクリーンで容器に印刷する機械です。
よく見るシルクスクリーン印刷は、商品を平らに固定した状態で、その上に版を置きインクを刷っています。
しかし、このような丸みのある商品に印刷する場合は、スキージーでインクを刷ると同時に、容器本体をくるっと回転するように動かす機械を使っているそうです! すごいですね。
番外編:アクリル素材への箔押し
こちらはアクリルに箔押しができる機械です。
よく見ると上に箔のフォイルがあり、右側は箔押しされた部分が抜けています。
下記は頂いたサンプルです。アクリルの透明感を活かして、オモテ面に山の絵柄、ウラ面からは背景となる空の絵柄が箔押しされています。平面なのに奥行きを感じて不思議ですね!
まとめ
今回は当社ではできない技術についてたくさん教えていただき、とても興味深いものばかりで大変勉強になりました。パッド印刷もシルクスクリーン印刷も、ノベルティへの印刷にピッタリですね。
ワタナベさん、この度はご協力いただきありがとうございます!
今後もいろいろな会社と協力しながら、幅広いご提案ができるように引き続き頑張ってまいります。
身の回りにあるマグカップやシャンプーのボトルは、こうやって出来ていたんだね!