バーサファイアの特色データの作り方 ~Illustrator編~
以前の記事で、当社のオンデマンド印刷機バーサファイアで印刷できる特色について、それぞれメリットや効果等を紹介させていただきました。
こちらの記事から問い合わせをいただいたり、また特色見本帳を配布していたこともあり、徐々に特色の活用機会は増えてきております。そんななか、お客様ご自身で入稿データを作成いただく際に、どのようにデータを作成したら良いのかご質問いただくこともありました。
この記事では、プロセス4色に特色を加えた5色データをIllustratorで作成する方法を紹介させていただきます。
今回はちょっと専門的な内容になりますが、データ入稿での印刷を検討されている方は、参考にしていただければと思います。
基本の特色ヌキ合わせ指定方法~特色をベタで使用する場合~

下地に色指定があっても反映されない指定方法です。
- スウォッチパネルから[新規スウォッチ…]を選択。
- [名前]を「Special」にし、[カラータイプ]を「特色」にします。
表示はどんな色でも問題ありません。 - カラーパネルで、特色の出力パーセントを指定します。デフォルトは100%です。
補足)「特色」で指定した表示色は印刷に反映されません。
グラデーションの指定方法

いくつか指定方法がありますが、基本的なものを紹介します。
- あらかじめ「特色」を作っておきます。
- グラデーションを指定したいオブジェクトを選択します。
- オブジェクトを選択したまま、グラデーションパネル左上のグラデを選択します。
- 下部のグラデのスライダの丸をダブルクリックします。
- スウォッチパネルが出てくるので、1で用意した「特色」を選択します。
特色とプロセス4cの掛け合わせ指定方法

掛け合わせ指定には、3つの方法があります。
- 不透明パネルで特色スウォッチの「不透明度」を変更する。
- 掛け合わせたい「特色」オブジェクトを選択し、属性パネルで、「塗にオーバープリント」のチェックを入れる。
- 不透明パネルで「乗算」に設定する。
それぞれの出力結果は同じになります。
グラデーションの掛け合わせも同じ方法です。
※(1)について、指定した不透明度との掛け合わせになります。
また、特色の出力パーセントを変更している場合は、そのパーセントも含め掛け合わせになります。
※(2)(3)について、特色の出力パーセントはカラーパネルで指定したパーセントとの掛け合わせになります。
補足事項
※今回紹介した設定は、当社Versafireで出力するための特色設定方法です。
※当社に入稿される場合は、データチェックを行いますので、Illustratorでの入稿をお願いします。
※印刷結果が、想定したものと異なる場合があります。本機色校正で確認することを、お勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ちょっと分かりにくいところや上記以外のケースもあるかもしれませんが、不明点等ございましたら、お気軽にお問合せいただければと思います。
次回、画像処理のなかでの特色の掛けあわせについて、Photoshop編も掲載予定です。
データ入稿の方は参考にしてね